利用目的に合わせてサイズと容量を調整せよ  
メールに画像を添付したいけど容量が大きすぎる!

メールだけの話ではない

デジカメで撮影した画像は、利用目的に合わせてサイズと容量を調整するものである。 そう決めつけて悪ければ、そうしないと世間の顰蹙を買うと言っておこう。

メールの場合だって、パソコンで受ける場合と携帯電話で受ける場合は違うだろうし、メールばかりではない、その代表はWebページに画像を貼り付けておく場合だろう。 デジタル回線など使っている人は気づき損ねるかもしれないが、世間の多くの人は普通の電話からのダイヤルアップなのである。 基本的に画像は重いものなのだ。

表示サイズの割にやけに大容量の画像が貼り付けてあると思ったら、初期ページの表示が終わる前に半分の人は立ち去ってしまうかもしれない。

高速の回線を使用していなくても陥りやすい落とし穴もある。 NetScape Navigator や Internet Exploler では頻繁に訪れたり最近訪れたページの中の画像は保存されていて、再び転送されないので高速に表示されるのだ。 いわゆるキャッシュの機能である。 自分のページを頻繁に訪れていると、そのページがどんなに重いのかということを忘れたり気付かなかったりしかねない。

最近は画像の貼付が出来る掲示板が増えているが、その場合だって掲示板に応じた容量調整が必要である。 掲示板の側で容量の上限を設けているのが普通だろうけれど、上限の範囲に収まってればいいってもんじゃない。

ギャラリーのような掲示板に自分のお気に入りの写真を投稿する時ならば、上限ぎりぎりの容量で画像を貼り付けても誰も怒らないかもしれないが、内輪で雑談が中心になっているようなところへいきなり巨大で大容量の画像を貼り付けたらそれこそ大顰蹙を買いかねないのだ。

画像フォーマットの話

画像のフォーマット、即ち形式は、星の数ほどあるとまでは言わないが、随分沢山ある。 しかし普通は、JPEG、TIFF、BMP、GIF くらいのことを一応知っておけば十分な筈だ。

現在、民生用デジカメのほとんどで撮影して記録される画像は JPEG 形式である。 拡張子は普通は .JPG だが、.JPEG でも認識する場合が多い。 それだけ多く使われている理由もあるわけだが、この辺は本題なので後に回す。

TIFF 形式は世間一般ではそんなにメジャーじゃなさそうだが、JPEG 形式の他に TIFF 形式でも撮影した画像を記録できるデジカメは多い。 たいていは最高画質で記録したい場合の選択肢として用意されている。 しかし、TIFF 形式の画像のファイル容量は JPEG 形式と較べれば桁違いに大きくなる。 デジカメの記録媒体(スマートメディア・コンパクトフラッシュ・メモリスティック)に記録できる画像枚数も極端に少なくなるか、あるいは1枚も記録出来なくなる。

TIFF 形式は、JPEG 形式での最高画質より高画質で記録されるのは確かである。 ただ機種にもよるが、その差は画質にかなり厳しい人が、双方を並べて拡大表示して見ないと気付かない程の差でしかない場合が多い。

BMP 形式は、Windows の標準形式である。 デジカメに絡めて使うことがあるとすれば、撮影した画像をレタッチなど加工する時に、その中間段階のものを保存しておくような用途だろう。 なぜそうなるのかは、JPEG 形式を知ることで明らかになると思われる。

最後の GIF 形式だが、規約上はともあれ、世間一般では256色以下の画像を記録する時にしか使われていない。 256色までなので当然写真向きではないのだが、アニメGIF と呼ばれる簡易動画が使えるために、Webページでは JPEG 形式に次いで使用頻度の高い形式である。 だが、ある会社がこのフォーマットで使用される圧縮処理に対して権利を主張しているので、取り扱いに難しさも生じている。

また、携帯電話では液晶画面の表示色が豊富ではないためか、iMODE などでは JPEG 形式ではなく GIF 形式の方が標準になっている。 従って、メールに画像を添付する場合、相手によっては GIF 形式にすべき場合もあるので注意が必要である。 但し、ここでは GIF 形式に関してこれ以上は説明しない。

JPEG 形式の話

さて、本題の JPEG 形式である。 この形式では、画像の圧縮が行われるが、その方法が不可逆圧縮である。 不可逆圧縮というのは、圧縮するのは良いが、元通りには復元できないという意味だ。

言い換えれば JPEG 形式は、可逆性を求めないために高い圧縮率を実現可能なのだとも言える。 そして、パソコンで使用しているソフトによっては気付いていない人が多いかもしれないが JPEG 形式のデータ圧縮は、圧縮の度合いを選べるのが普通である。 というか、圧縮処理の細かな方式や圧縮度合いは圧縮するプログラム次第なのである。

デジカメが JPEG 形式で画像を保存するということは、デジカメが内部のプログラムで画像を圧縮し、その結果の画像ファイルを記録媒体に保存しているということである。 同じ画素数のデータ、同じ JPEG 形式でも、複数の画質を選べるデジカメが多いが、その場合は圧縮比率を選択させているわけだ。

ブロックノイズの話

JPEG 形式の圧縮が原因で生じるノイズは、普通ブロックノイズと呼ばれる。 JPEG 形式の画像圧縮では、画像を8×8ピクセルのブロックに区切り、その単位で不可逆な圧縮処理を行うために発生するもので、一般に8×8ピクセルのブロックの境界に不連続な感じを生じる。 圧縮率を高くするに従って目立つようになる。

普通の被写体が写っているような部分ではよほど圧縮率を高くした画像でない限り、原寸でブロックノイズを発見するのは難しいかもしれない。 しかし、標準画質で撮影した画像を4〜8倍くらいに拡大してみれば良くわかる筈である。

また、ブロックノイズと明確な区別は出来ないが、モスキートノイズと呼ばれるものもある。 これは経験的には、冬の葉の落ちた木立を空を背景に遠くから撮った時の枝先あたりの部分で比較的目立つ。

これらのノイズについて、特に注意しておくべきことがある。 JPEG の画像をレタッチする場合…縮小やトリミングも含む…何段階にも分けて画像に加工を施すことがあるかもしれない。 その時、途中の段階を保存しておきたくなることもあるだろう。 そういう時に、JPEG 形式のまま保存するのは良くないことである。

多くのソフトは、JPEG 保存した途端に、編集あるいは表示中の画像データを JPEG 圧縮する。 そういう動作をするソフトを使っていない場合でも、中間段階とはいえ保存するからには、それを改めて使用することもあるわけだ。

とすると、加工の途中の画像を JPEG 形式で保存してしまうと、最終結果に至るまでにその画像は2度3度と JPEG 圧縮の洗礼を受け、その分だけブロックノイズやモスキートノイズが重ねて乗ってしまうのだ。

それは本来避けられる筈の画質低下である。 そういう保存が必要なときには、たとえば BMP 形式を用いよう。 容量は大きくなるけれども一時的な物である。 画像の加工がすっかり終わってから、中間段階のファイルを消せば済むことだ。

どういうサイズで保存するか

では、本題の利用目的に合わせたサイズの話である。 まず、印刷目的の場合のことを考えよう。 これについては話は簡単。 デジカメで撮ったまま拡大も縮小もせず、印刷サイズのことは印刷に使用するソフトに任せておくのが良いだろう。 もっとも、NetScape Navigator や Internet Exploler で印刷しようというのは論外である。 これらはたしかに画像も扱うが、印刷した画像の品質などということに配慮が行き届いているソフトではない。

あとは印刷に使用するプログラム…ドライバ類も含めてだが…の、画質に関する処理が良いか悪いかだけの話である。 時々、印刷が望ましいサイズで出来ないという話も聞くが、レタッチソフトにせよ、画像管理ソフトにせよ、ちゃんとしたものならほぼ期待の大きさで印刷出来ないわけがない。 要は使い方がわかっていないだけである。 また、もしレタッチするのなら、レタッチ後に保存する時に JPEG 形式ではなく、BMP 形式などで保存した方が結果が良いだろう。

メールやWebコンテンツの場合

次に問題の、メールやWebコンテンツに使用する場合の保存サイズである。 しかし、これは結局ケースバイケースで、とても一概には言えないのである。 ただ、以下のように考えることは出来るだろう。

まず、容量即ちファイルサイズのことを考えなければ、どんなサイズで使用したいのだろうか。 何ピクセル×何ピクセル程度になるのか、具体的に考えてみよう。 そして、そのサイズに画像を縮小して JPEG 形式で保存してみる。 この時、元のファイルを上書き保存せず、別のファイルとして保存しておかねばならない。 元ファイルに上書き保存してしまっては結果が気に入らない時にやり直しが効かないというか、そもそも試行錯誤が出来なくなってしまう。

JPEG 保存した結果の画像ファイルは、どんな容量になったろうか。 そして、許容できないほど画質が悪くなってしまってはいないだろうか。 メールにしろWebコンテンツにしろ、画像データの容量は小さいに越したことはないのである。 だから、画質が許容できる範囲ぎりぎりまで JPEG 保存の圧縮度合いを高めてみよう。

画質の許容限界まで圧縮率を高めても、容量が期待ほど減ってくれないのなら、それで諦めるか、画像のピクセルサイズをもっと小さくするしかない。

画像をもっと小さく縮小してやりなおしてみるか、場合によってはトリミングして、あまり重要でない部分を捨ててしまうことで画像のサイズを小さくできるかもしれない。

縮小と JPEG 保存を行うソフトのこと

ここで、圧縮された JPEG ファイルの容量は、同じピクセルサイズの画像でも写っている内容によって、かなりファイル容量が異なることに気付くだろう。 要は、単調で圧縮が効きやすい画像と、細かく入り組んでいてなかなか圧縮が効かない画像があるのだ。

また、レタッチなどすると、その内容により対象の画像の圧縮が効きやすくなったり効きにくくなったりもするものである。 なお、この辺の事柄は、いろいろ数を試してみるうちに感覚的にもわかってくるのものだ。

こんなことを試行してみるためには、JPEG 形式で画像を保存する時に、実際に保存してしまうまで、結果のファイルの容量がわからないソフトより、その状態で保存したらどういう容量、どういう画質になるか、保存前に表示してくれるソフトの方が圧倒的に便利である。

その逆に、「メニュー」の「ファイル」の「環境設定」の「ファイルフォーマット」の「JPEG」の…などと、メニューを奥深くまで入り込まないと JPEG 形式の圧縮率を変えられないソフトは、頻繁に使用するのに向かない。 但し同じソフトでも、最近のバージョンではこの辺の操作性が向上しているものもある。

実はもうひとつ考えておいて損のないことがある。 縮小処理も JPEG 形式の保存処理も、ソフトによってかなり品質が違うのである。 特に JPEG 保存時の圧縮品質…圧縮効果と画質のバランス…がソフトによって異なることは、案外知られていない。

メール添付用にしろWebコンテンツ用にせよ、あるいは画像貼付掲示板用にしても、画質やピクセルサイズを犠牲にしながら容量を抑えなければならないのが普通である。 だから、使用するソフトの縮小処理後の画質や JPEG 形式の保存時の圧縮品質が悪いと、あまり幸せになれないことは明らかだ。

特定のソフトを勧めたりはしないが、フリーソフトや安価なシェアウェアの中にも、この辺の出来がたいへん良いものがある。 もちろん高価で品質の良いものもあるだろう。 ただ、あまり目立って意識されない部分の品質だけに、高いソフトなら品質も良いだろうと無条件に期待するのは禁物である。

戻る トップページ